その恋、あと3センチ
無理でもしなきゃ、ダメなんだよ。
逃げてるってわかってるけど......
「新聞配達は辞めない」
「はぁ?またこんなふうに倒れて、俺が近くにいなかったらどうするつもりだったの?」
青くんは読んでた本をパタン閉じて言った。
俺が近くに.......?
「ここまで運んできたの、誰だと思ってるの」
ってことは、青くんが?
「えっ.......ありがとう、ごめんなさい」
「それはいいんだけど、体調崩してまで無理する必要は無い。」
青くんはそう言って私の頭を撫でた。