その恋、あと3センチ
「......何してるんですか、先生」
私は客の顔を見てそう言った。
先生が1人でここに来るなんて。
「......」
先生は私をじっと見る。
「なんですか、てか帰ってくださいよ」
何言ってるんだ私。
ほんとはちょっと嬉しいくせに。
いやでもだめだ、一応私は仕事中だ。
「......お前、誤解してるだろ」
先生はそう言って私がついだお酒を飲んだ。
誤解.....とは...?
白石先生との?
いや、あれは誤解もなにもキスしてたし.....
やばい、思い出したら泣きそう。
私は必死に自分を落ち着かせた。
「......誤解?」