その恋、あと3センチ
先生をちらりと見ると、
「俺も」
優しく、微笑んでいた。
そして私をぎゅっと抱きしめた。
「先生、私先生に迷惑かけなくない。」
「何が迷惑なの?」
「……バレたら、先生辞めちゃう?」
「うん」
「なっ……」
「けど、それはそれでいいかなって思ってるから」
「でも先生がなりたかった教師って仕事が…」
「ああ。叔父さんの仕事継ぐより教師になりたかったって話ね。」
「……」
「だから気にしないで、俺のそばにいて。」
「……、しょうがないからいてあげます」
「意地っ張り」
「先生は、甘いです」
「え?」
「なんでもないです!!」
私、幸せだ。