その恋、あと3センチ
「あ、そろそろ始まる」
青くんはそう言って男子の列へ行った。
「卒業とかいわないでよお、さみしいじゃん」
「だってー、もう2ヶ月もないよきっと」
「まだ高校生というブランドを背負っていたいわ。」
「なんか高校生すぎたら一気にババア感でるよね。」
「確かに。桜もそう思うでしょー?」
「え、いや。私は大学生楽しみだよ」
びっくりした。突然話振られるから。
「楽しみ??」
2人で声を揃えていう。
「うん…、はやく働きたいから」
あはは。
うまく笑えていただろうか。
嘘はついてない。
けど、やっぱり私も高校生でいたいな。