その恋、あと3センチ






ーーーー







「青くんおはよ」






翌日、学校に行くとなんにんか欠席者が見えた。






でもそれはみんな大学や進学先の合格発表日で。





青くんは私と同じ昨日だったらしいけど、すこし聞きづらい。






受かってるとは思うけど万が一があるし……







「桜っ、おはよ。」





けれどその心配はいらなかったようで。







青くんの顔には笑顔が張り付いていた。







「青くん」




「桜」







『おめでとう』








少し、小さめの声でお互いをお祝いした。













「青くんは、県外の大学だよね?」






「うん。桜は?県内?」





「そう。私は県内。」




「じゃあ離れるねー」




「寂しくなるね」





「うん……」











そうか、もうこの日常も日常じゃなくなるのか。














大切に、しなくちゃな。










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