その恋、あと3センチ
「もう勝手にしてください」
私はそう言って作業に集中した。
「今日もバイト?」
集中した途端、先生がパソコンをいじっていた手を止めて言う。
ああもう!
大きな声で言わないで。
「....先生、声おっきい」
私は少し声を小さくして言った。
「誰もいねーよ」
「や、わからないじゃないですか!」
「用心だなあ、....今日もバイト?」
先生は呆れたように小さな声でそう言った。
私はそれにこくんと頷く。
「そ」
先生は興味なさげにそう言ってパソコンを再びいじりはじめた。