その恋、あと3センチ






「サクちゃん、笑顔引きつってるよ〜?」




先生はそんな私にそう言って自分の口角を手でぐっとあげて見せる。





「そんなことないですよ〜!」




なんだろう、すごくやりづらい。






「サクちゃんかわいいね」







ぐっ....





流されるな私。




この人はこーゆーこと言えちゃうんだよ、イケメンだから。





「あはは、そんなことないですよ。ありがとうございまぁす」




がんばれ私。






「流石No.1だけあるよね〜」





「やだもう、そんなことないですって!
褒めてもなにも出てきませんよ〜?」






「あ、そのネックレスかわいい〜」





「ありがとうございます、これ他のお客様からのプレゼントなんですよぉ」




「へぇ?他のお客様かぁ」







先生は怪しげに笑った。





「じゃあ俺も今度何かあげるからありがたくもらってね」





そしてそう言って私の手を取ってキスをした。






「なっ.....!
......ありがとうございまぁす」







私は一瞬びっくりしたがなんとか笑顔で持ちこたえた。







だめだ......つかれる!






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