その恋、あと3センチ




次は移動教室だっけ。




私は教科書を持ち、1人で移動教室へ向かった。





みんなはまだ10分程度の休み時間を楽しんでいるのか、廊下にはがやがやと話し声であふれている。









そして曲がり角を曲がると




「あ」







ばったり。





「こんにちは」




「おー、」






宮島先生は授業が終わったのか、これから授業なのか、教科書を持っていた。







「じゃ」





私は先生の横を通る。






「雨倉」






どきりとした。






いつも桜ちゃんって呼ばれてるから、雨倉なんて呼ばれるの久しぶりだ。





< 93 / 383 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop