まいにち、しののめ。
10月15日(土)こどもの頃のはなし①

おはようございます。早朝出勤の朝です。1時間ほど空き時間(いいしごとだなあ)。放射冷却で日本の真ん中でも寒い。そろそろデスクにブランケット置いていこうかなー。

昨日は高山さんの『晴れ時々毒舌』とネタが被ってしまいましたね。あはは、ほぼまるっと!(詳しくはあちらをご覧ください)

失礼しました、って言うのも変なので(笑)、ここはひとつ、「ネタ被り祭り」でも開催しようかなと思います。うん、更にかぶせる。秋のお祭りシーズンだしね!←そろそろネタに詰まってきたって正直に言えばいいのに



こどもの頃の、はなし。
月乃ミラさんの『Famous Day』を読んでいると自分の子供時代を思い出します。お子さんたちの可愛らしい(しかし破壊力のある)発言を書き記していらっしゃるのですが。
大人からすると「???」っていう発言も、きっとお子さんの中ではお子さんなりの「道筋」があって、口から出てきた言葉たちなんですよねぇ。その「何故?」を必死に探ろうとするお母様の奮闘っぷりが温かくて、冷静な突っ込みが面白いのです。

自分の幼少期を思い出すと、大人が「なぜ葵ちゃんはそれをしたのか」をちゃんと聞いてくれなくて、悲しい思いをしたことが沢山ありました。やっぱりね、褒められたことよりも「違うのに、」って思いながら叱られたことの方が記憶に残る。

小学生の頃、学校に消防車が来て、防災訓練があったんですね。その中で、消防車から校庭に放水する「模擬消火」があり、放水後、校庭には泡のプールが出来上がりました。消化剤の泡なのでしばらく消えません。

当然、学校側としては児童に注意します。
「あの泡で遊んではいけません。」
わたしも聞きました。
「あの泡で遊んではいけません。」

しかし、問題は発生してしまうのです。
昼休み、校庭で友達とサッカーボールを蹴りあって遊んでいるうちに(…女の子らしい遊びをしてこなかった(再度))、わたしが勢いよく蹴り上げたボールは、ポーンを弧を描いて…泡の中へ。やっちまった。入っちまったんですねー。

今なら、わかりますよ。そういう時は、先生を呼べばいいんです。先生を呼んで、事情を話して、取ってもらえばいいんです。
でもタイミング悪く、その時、休み時間の終了を知らせるチャイムが鳴り響きました。げ。どうしよう。相手の女の子も困っています。「早く教室に戻らなきゃ。」でも、ボールあのままにはしておけないよね。

この時、わたしの中では3つの「やくそく」がせめぎ合っていました。

①使ったボールは、もとに戻しましょう
②チャイムが鳴ったら、すみやかに教室に戻りましょう

そして、新たなミッション
③泡で遊んではいけません

もうね。必死に考えるよね。最良の道を(笑)。またボールを見たら、泡のゾーンを通過して、すぐ取れそうな所にあるわけです。

「泡で遊んではいけません」だもんなぁ。……泡で遊ぶ…訳じゃないしなぁ…ボール取るだけだし、いいよねぇ…?

「私が蹴ったボールだし私が取ってくるよ」と男前の葵ちゃん。あまり深く考えず、泡のゾーンに手を入れてボールを取って、汚れた手とボールは水道で洗って、しれっと倉庫に戻しておきました。よし、一件落着!

と、思ってたんですがねぇ…
やーらしい奴らって、いるんですよねぇ…
その様子をクラスメイトが見ていて、担任に言いつけやがったんですよねぇ…

午後の授業が始まる前、先生が神妙な顔つきで言いました。

「さっきの昼休み、泡で遊んでいた奴らがいると、先生は聞きました。あんなにダメだって言ったのに。誰だ?このクラスの中にいるだろう。手を挙げなさい。」

葵ちゃんはまさか自分のことだとはカケラも思っていません。

だって、「泡で遊んで」ないもん。泡に「触った」人、って言われれば手を挙げたかもしれないけど(笑)泡に入ったボールを取っただけだもん。

言葉のニュアンスの違いを真剣に考えちゃう子どもだったんですよね。まぁ、それも言い訳かもしれないけど。でもね、本気で戸惑っていたんです。先生の言う「泡で遊ぶ」イメージと、自分がさっきした「泡に入ったボールを取る」画が脳内で重ならなかったので。

シーンとした教室に先生(熱血男性教諭)の怒声が響きました。

「東雲!お前のことだ!」

名指しされた葵ちゃん。びっくりしすぎて声が出ません。
え!?なんで!?

「立て。」

教室にひとり立たされます。
もう、公開処刑状態です。

「お前、さっきの休み時間、泡のところにいたんだよな?」

葵ちゃんは、恐々頷きます。「泡のところにいた」のは間違いないからです。

「じゃあ、なぜ手を挙げなかった?」

先生が「泡で遊んでいた人は」っていう風に質問をしたからです。その質問なら、私は遊んでいないから手を挙げません。

でもそれを上手く言葉に出来なくて、しかも怒ってる先生が怖くて、「そうじゃないのに、そうじゃないのに」って感情で全身がいっぱいで、何も言えなくなっちゃった。
極めつけに、先生が大きな声で怒鳴りました。

「いいか!嘘をつくのは、最低の人間のすることだ!!」

まぁね、先生もね、若かったしね。熱血が行き過ぎちゃったんですよね。

この芝居くさいセリフ、一字一句そのまんま、本当に言われたんですよ。教室にひとり立たされて、浴びせられた。これはかなりグサッと来ましたねぇ。それを言われたあと泣いたのか謝ったのか全然覚えてないけど、あの罵声に至るやりとりは30年経ったいまでも覚えてる。

その後、一緒にボール遊びしていた友達が先生に弁解してくれたらしく、あとで先生に謝られたのも覚えてます。バツの悪そうな顔をしていました。そうならそうと言えよー、みたいなこと言ってた気がする。言える雰囲気じゃなかったよ、先生。(笑)

いまなら、こんな風に公開処刑する前に、個別のヒアリングをするんでしょうねぇ。まぁ、30年前なんてそんなもんだわな。

わたしの融通きかない子ども時代の話はきっと明日も続きます。(笑)

こちらは秋晴れです。
きょうはこのあと、リコーダーカルテットの演奏を聴いてきます。
みなさま、良い土曜日を!

また、明日ね。

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