まいにち、しののめ。

Who is he?

…、ってさぁ。わかりますか、この問題の問題がどこにあるのか(笑)。

「彼は誰?」って質問なんですけど、これ。

人の名前が、どこにも書かれていないんですよ。それで「だれ?」って聞かれても、さぁ。レッツ盛大に突っ込んでください。知らんがな!!(笑)(笑)(笑)

みなさん、いま、何の予備知識も無い状態で、さっきの絵を見せられて、「彼は誰でしょう?」って聞かれても答えられませんよね? 見たこともないキャラクターだし、ホント、知らんがな!って話ですよね。

実はさっきの絵の男の子は、教科書の登場人物で、「マイク」という男の子なんです。

だから、正解(先生が答えて欲しかった回答)は「 He is Mike. 」。深く考えずに、そう答えれば良かったんです。4月、5月と学んできた教科書に載ってる絵のコピーなんだから。読者のみなさんには分からないかもしれないけれども、その時教室にいた生徒には分かるはず。多分、この最後の問題は先生の茶目っ気だったんです。シャレです、シャレ!なんなら、サービス問題!

ところがどっこい。
そうは問屋が卸さない。
葵ちゃんは、引っかかる。迷路の中から道化師が「おいでおいで」しているのが見えるよう。
小さな疑問がどーしても気になって素直に「彼はマイクです」と答えられない。

何が気になるかって?

「その絵の中に彼がマイクであることを証明するものが何もないから」です(爆)。絵に、名札でも付いてれば良かったんですよ。けど、何もなかった。葵ちゃんは考えまくる。確かに、見るからにマイクだ。マイク、の、ようだ。教科書で何度も見たマイク・デイビスだ。素直にマイクって答えればいいのかもしれない。でも、

、、、、マイクじゃないかもしれない…!!
( ゚д゚)
(どーしてだよ笑)

彼がマイク「である」ことも、マイク「でない」ことも、どちらも、証明できる材料が、問題用紙の上にないんですよ。穴が開くほど見ても、ない。どーすれば良いんだこんな問題!!って、考えてました。

言ってやりたい、あの時の自分に。


か ん が え す ぎ 。


それまでスイスイ解いていた分、時間が余ってしまったのも悪かったのかもしれません。その最後の問題のとこ、チャイムが鳴るまで考えてましたわ。考えても、その筋から入ってしまったら答えなんてどこにも無いのに(笑)道化師にひっ捕らえられたまま出てこられない葵ちゃん、哀れ。

こーゆーところ、大人になった今でもほんと変わってなくて。細かいところが一個気になってしまうともう、視野がギュイーンと狭くなって一直線にあらぬ方向へ向かってしまうんですよねー…。

でも、これは先生に文句を言いたい。
紙面上に材料の無い答えを求めるのは、基本的に反則だよ。彼を知ってるでしょ?ってのが前提で質問してるもん、これ。誰にでも平等な条件で解ける問題じゃないと。例えばこれを読んでいる人たちが、さっきの問題を出されても、知らないから答えられないでしょ?それはテスト問題としては不適切だと思う。ハイハイ、冗談通じないよー。生きにくいよー、東雲さんは(笑)

中一の葵ちゃんの答えね。
悩み抜いた末に、なんて書いたと思います?

わたし、いま、書きながら思った。
あの時のわたしに100点をあげたい。
(はい、親バカ的な感じで御免なさい)

「 He is a boy. 」(彼はひとりの少年です)

だって、そうでしょ?
正体が明らかにされていない以上、そう答えるしか無かったんですよ。用紙上ではもう、ただの男の子であるとしか言えない。(男の子じゃないかも…とまでは考えなかったらしい笑)明らかに言えるのは、彼がひとりの少年であるということだけ。それ以上のことは材料として書かれていないのだから。

ま、とーぜん、×をもらいますわね。
正体が明らかにされていないのは、その正体を単純に聞いてるからだもんね。そこ、気付こうよー葵ちゃーん。

忘れない。赤いペンででっかく×を打たれて、その上から「 He is Mike. 」って書かれてあったあの答案用紙。…あ、なーんだ、それで、いーんだーーーー…っていう、あの力の抜ける感じ。(笑)

こうやって、少女・葵ちゃんは数々の「なーんだ、それで、いーんだーーーー…」っていう体験を重ねて、多少なりとも世渡りというものを身につけていくのでした。

おしまい。

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