まいにち、しののめ。
10月20日(木)母、千秋のこと。①
母・千秋のこと。
うちのドリーミーかつファンキーな母のはなし。名を仮に、千秋、としておきます。
基本的には、昔から尊敬しています。ええ、なんせ産みの親ですし。産んで育ててくれたってだけでもじゅーぶん感謝しています。そのうえ仕事は正確で速い(上にあり得ない量をこなす)し、年の割にそこそこ綺麗にしてるし、対外的には自慢の母なんですよ。うん、その、大前提で。
数々の奇行を暴露しますので、悪しからず。(笑)嫌いでディスってるんじゃないからね。ただ、この母にしてこの娘有り、というルーツを辿ってみたくなったんです。ルーツ…でも、これがまた似てないんですよねー…。母に倣って、というよりは反面教師にして育ったような気がします。
千秋は苦労人である。
父親(私の祖父)がギャンブル好きで借金こさえたり家業が倒産したりと苦労してきたが故に、お金に厳しく、努力家だ。大学卒業時すでに、調理師、教師(音楽)、アマチュア無線の免許まで持っていた。「食うに困らない」ための対策なのでしょう。
音楽がどうしてもやりたくて音大へ進学はしたけれども、選んだ学部は楽器や声楽の専攻ではなく「音楽教育学部」。なんせ苦労してますから。目的は教職免許です。音大の中で一番、食うに困らない選択。さすが堅実。音大進学なんて余裕と夢のある人にしかできない選択のはずなのに、そこんとこだけなんだかとっても堅実。
高い学費を稼ぐためにホテルのラウンジで夜アルバイトをしていたところを、副社長の息子でホテル支配人でもあった坊ちゃん(私の父)に見初められ、大学卒業を待って結婚します。やった玉の輿!千秋、でかした。
しかしその6年後、会社が株で大損してうちの家族は土地建物全てを抵当に取られてしまうのです。(苦笑)こんなはずじゃなかった…声が聞こえて来るようです。
しかし、千秋はへこたれない。伊達にギャンブラーな実父に悩まされていない。家を追われるのも初めてじゃない。私や弟の世話は祖母に任せて、名古屋の都心へ働きに出ます。社長秘書を数年勤めたのち、バブル景気に乗じて大手損害保険会社に正社員として就職。千秋、逆境にめちゃめちゃ強い。(なぜ似なかったんだろう)その後、子供たちが独立するまでその会社で勤め上げました。
と、まぁこういう人生を辿ってきた母なので、頑張り屋さんです。で、何となく伝わったかと思いますが、ものすごーく、気が強いです。とにかく、負けん気が強い。「人生すべて自分の力で切り開いてきた」という自負がそうさせるのでしょう。
しかし。
この負けん気の強さが、数々のトラブルを引き起こすのです。
私が名古屋の私立中学に入学した一年生の春。PTAの役員を決める時のこと。嬢様学校なので、なんや知らんけど入学時、既に親たちは結構顔見知りなんですよ。どこそこの社長の奥様、とか大学病院の教授の奥様、とか、ハイソな皆様の間で派閥が既に出来ているわけです。
「役員を決めていただけませんか?どなたか…」という学校側の要請に対して、「貴女がおやりになれば?」「いえいえ、◯◯さんの奥様を差し置いてわたくしなんかとても…」と、いうようなやり取りが本気で交わされるんですねー。くだらねーなーと思いつつまぁ、そーゆー方々にはそーゆー方々なりのコミュニケーションの仕方があるんでしょう。
ところが。
千秋はそんなこと知ったこっちゃない。
(うちは庶民ですからね)
なんかごちゃごちゃ言って譲り合っている奥様方に痺れを切らします。(気も短い)
「ハイ、では私がやります。」
手を挙げてキッパリ言い放ちました。
「だって誰も手を挙げなかったんだもん。かったるいなーと思ってお母さん役員やることにした。みんなも助かるでしょう、その方が。」
千秋さんの言い分です。
うん、あのね。千秋さんあのね、それ。今で言うと「空気読めよ」ってやつだったんだよね。あの方々の中では誰それさんがやるってのが暗黙の了解で決まってたんだって。具体的には、綾小路さん(仮名)がやるってのが。決まってたらしいのよ。うん。そうそう。綾小路さん。
これ、他人事だったら「おお!千秋さんカッコいいじゃんか!愉快痛快!」で済むんですけれども。
子供であるわたしは中一の四月から、クラスのドン的な綾小路さんに目をつけられる羽目になりました(笑)。ま、別に気にしてなかったですけど。
なぜ、そのこと(綾小路さん内定)が分かったかと言うと、本人に直接言われたからです。
「PTAの役員決める時さぁ、どこかのお母さんがしゃしゃり出てきて図々しくも私やりますって手を挙げたらしいんだよねー。」って。教室でね。
で、千秋に確認したら上記の言い分ですわ。
この件のおかげで、綾小路グループには最初、めちゃめちゃ嫌われましたねー。色々言われたし。
でも、幸いなことにわたし、恥の意識が全くない「ドおたく」で(笑)周りにも結構な漫画オタクが集まっていたので(私立女子校バンザイ)程なくして、「こいつ敵じゃない」認定を受けまして。イジメっぽいのも無くなりました。
教室で堂々とマンガ広げてイラストも描いてたからね!もう「ハヤト!」とか「シューマッハ!」(お気に入りアニメキャラ)とかキャーキャー言いながら。
そういう人種のことって、お嬢様方は「理解不能」なので、近寄らないんです。土俵に上がってこない。見下されてるのは伝わってきますが、いーんです、私としては実害がなければもう。(笑)(笑)
そんな千秋は、気が強いだけではなく。
時に、突拍子もないことをなさります。
その話は、また、あした。
うちのドリーミーかつファンキーな母のはなし。名を仮に、千秋、としておきます。
基本的には、昔から尊敬しています。ええ、なんせ産みの親ですし。産んで育ててくれたってだけでもじゅーぶん感謝しています。そのうえ仕事は正確で速い(上にあり得ない量をこなす)し、年の割にそこそこ綺麗にしてるし、対外的には自慢の母なんですよ。うん、その、大前提で。
数々の奇行を暴露しますので、悪しからず。(笑)嫌いでディスってるんじゃないからね。ただ、この母にしてこの娘有り、というルーツを辿ってみたくなったんです。ルーツ…でも、これがまた似てないんですよねー…。母に倣って、というよりは反面教師にして育ったような気がします。
千秋は苦労人である。
父親(私の祖父)がギャンブル好きで借金こさえたり家業が倒産したりと苦労してきたが故に、お金に厳しく、努力家だ。大学卒業時すでに、調理師、教師(音楽)、アマチュア無線の免許まで持っていた。「食うに困らない」ための対策なのでしょう。
音楽がどうしてもやりたくて音大へ進学はしたけれども、選んだ学部は楽器や声楽の専攻ではなく「音楽教育学部」。なんせ苦労してますから。目的は教職免許です。音大の中で一番、食うに困らない選択。さすが堅実。音大進学なんて余裕と夢のある人にしかできない選択のはずなのに、そこんとこだけなんだかとっても堅実。
高い学費を稼ぐためにホテルのラウンジで夜アルバイトをしていたところを、副社長の息子でホテル支配人でもあった坊ちゃん(私の父)に見初められ、大学卒業を待って結婚します。やった玉の輿!千秋、でかした。
しかしその6年後、会社が株で大損してうちの家族は土地建物全てを抵当に取られてしまうのです。(苦笑)こんなはずじゃなかった…声が聞こえて来るようです。
しかし、千秋はへこたれない。伊達にギャンブラーな実父に悩まされていない。家を追われるのも初めてじゃない。私や弟の世話は祖母に任せて、名古屋の都心へ働きに出ます。社長秘書を数年勤めたのち、バブル景気に乗じて大手損害保険会社に正社員として就職。千秋、逆境にめちゃめちゃ強い。(なぜ似なかったんだろう)その後、子供たちが独立するまでその会社で勤め上げました。
と、まぁこういう人生を辿ってきた母なので、頑張り屋さんです。で、何となく伝わったかと思いますが、ものすごーく、気が強いです。とにかく、負けん気が強い。「人生すべて自分の力で切り開いてきた」という自負がそうさせるのでしょう。
しかし。
この負けん気の強さが、数々のトラブルを引き起こすのです。
私が名古屋の私立中学に入学した一年生の春。PTAの役員を決める時のこと。嬢様学校なので、なんや知らんけど入学時、既に親たちは結構顔見知りなんですよ。どこそこの社長の奥様、とか大学病院の教授の奥様、とか、ハイソな皆様の間で派閥が既に出来ているわけです。
「役員を決めていただけませんか?どなたか…」という学校側の要請に対して、「貴女がおやりになれば?」「いえいえ、◯◯さんの奥様を差し置いてわたくしなんかとても…」と、いうようなやり取りが本気で交わされるんですねー。くだらねーなーと思いつつまぁ、そーゆー方々にはそーゆー方々なりのコミュニケーションの仕方があるんでしょう。
ところが。
千秋はそんなこと知ったこっちゃない。
(うちは庶民ですからね)
なんかごちゃごちゃ言って譲り合っている奥様方に痺れを切らします。(気も短い)
「ハイ、では私がやります。」
手を挙げてキッパリ言い放ちました。
「だって誰も手を挙げなかったんだもん。かったるいなーと思ってお母さん役員やることにした。みんなも助かるでしょう、その方が。」
千秋さんの言い分です。
うん、あのね。千秋さんあのね、それ。今で言うと「空気読めよ」ってやつだったんだよね。あの方々の中では誰それさんがやるってのが暗黙の了解で決まってたんだって。具体的には、綾小路さん(仮名)がやるってのが。決まってたらしいのよ。うん。そうそう。綾小路さん。
これ、他人事だったら「おお!千秋さんカッコいいじゃんか!愉快痛快!」で済むんですけれども。
子供であるわたしは中一の四月から、クラスのドン的な綾小路さんに目をつけられる羽目になりました(笑)。ま、別に気にしてなかったですけど。
なぜ、そのこと(綾小路さん内定)が分かったかと言うと、本人に直接言われたからです。
「PTAの役員決める時さぁ、どこかのお母さんがしゃしゃり出てきて図々しくも私やりますって手を挙げたらしいんだよねー。」って。教室でね。
で、千秋に確認したら上記の言い分ですわ。
この件のおかげで、綾小路グループには最初、めちゃめちゃ嫌われましたねー。色々言われたし。
でも、幸いなことにわたし、恥の意識が全くない「ドおたく」で(笑)周りにも結構な漫画オタクが集まっていたので(私立女子校バンザイ)程なくして、「こいつ敵じゃない」認定を受けまして。イジメっぽいのも無くなりました。
教室で堂々とマンガ広げてイラストも描いてたからね!もう「ハヤト!」とか「シューマッハ!」(お気に入りアニメキャラ)とかキャーキャー言いながら。
そういう人種のことって、お嬢様方は「理解不能」なので、近寄らないんです。土俵に上がってこない。見下されてるのは伝わってきますが、いーんです、私としては実害がなければもう。(笑)(笑)
そんな千秋は、気が強いだけではなく。
時に、突拍子もないことをなさります。
その話は、また、あした。