AutumnOrange。



「いつか俺は家族が壊れるんじゃないかって思うんだ。」



偽物の愛だから……




「…………」




私は何も言えなかった




「風がつめてぇな」



何を思ったのか彼はそういった




「つめてぇんだよ。俺は、温かさを知らない……………。」




………………そんなこと、ない…




「でも、瑞稀は。瑞稀の笑顔はとても温かいよ?」


私にはわかる。



「瑞稀には瑞稀だけの優しさが、温かさがある」



だから…




「瑞稀は温かい人だよ。愛の温かさを知らないなら、私が、私達が、教えてあげる。両親の温かさじゃないけど………」
 




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