AutumnOrange。



急にお礼を言われた



「何急に!どしたの」



「咲羅と付き合えたのってさ、こののおかげだから。」



俺今すげー幸せなんだ、とグラスに氷を入れながらつぶやく。



「ううん、私は卑怯だよ…」



ちいさな声で言う。



「え?」



だって私は春樹と付き合ってるのに千秋のことが好きなんだよ?



最低、だよね。





「この、お互い頑張ろうな」




コーラを入れながらそう言った千秋。



「そうだ、ね…」




何を頑張るんだろう。



私は。



春樹を、……春樹を好きになりたい。



単純にそう思った。





















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