AutumnOrange。



放課後、



「帰ろ」



瑞稀にそう言われた。



「あ、うん」



まさか瑞稀から誘われるとは思わなかったので驚いた



「………瑞稀、大丈夫?」



「ん」



赤色スレスレの横断歩道も、




いつもは、美味しそう、とうるさいぐらいに言っているお好み焼き店の前も





無表情のまま瑞稀は歩いて行った




私が赤信号でつかまっても



きっと今の彼はスタスタと進んでいってしまうだろう







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