AutumnOrange。
やっぱり何かおかしい
落胆してるような感じではないけれど
無表情のまま、なんて
瑞稀には似合わない
「ねえ、瑞稀。今日ね…」
「ねえ、瑞稀。昨日ね夜ご飯がね?」
私は話しかけ続けた
今日あった出来事もすずと話した内容も
昨日食べた夜ご飯のことも
でも瑞稀は「ん」とか「そうなんだ」とか
単語しか言ってくれなかった
そこで私は単語だけで返せないことを言えばいいことに気づいた
――――でも、この言葉がダメだった
「ねえ、瑞稀。そういえば、いつ瑞稀のお母さんと会えるの?会いたいって言ってくれてたんだよね?楽しみだなぁ」