AutumnOrange。
はじまり
―――それは空がオレンジに暮れる頃。
「俺と、付き合ってください」
私はイチョウの木の下で告白された。
「…………え?」
思わず聞き返してしまった私。
「ずっと好きだったんだ。」
前にいるのは、櫻田春樹。
私の、幼馴染。
「春樹……………?」
「このは…。」
「…………私、好きな人、いるよ?」
「知ってる。…何度も聞いたもんな。」
「そうだよね、知ってるよね…!」
「でもそれでも俺はいい。」
「…え?」
「だから、俺と付き合って。」