AutumnOrange。




「仕事をするのは当たり前だろう。…君は咲羅のことをどう考えているんだね?」



そう聞かれて俺は



「咲羅さんのことはもちろん大切に思って
います。

まだ仕事もやり始めたばかりで咲羅さんのことも

子どものことも養っていけるかギリギリのラインですが、

精一杯頑張って行きたいと思っています」




そう答えた



できる限り簡潔に。



「君の頑張りは分かった。だけどね、子育てはそう簡単にはいかないんだよ」




お父さんはそう静かに言った。



わかってる、わかってるんだ。



でも、どんなに大変かはわからない




それって結局わかってないのかもしれない





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