spicy◇candy
「好きなタイプってあるの?」

最初は、その一言は耳と耳の間をすり抜けたと思っていた。しかし、その後はそれが舞い戻るようにやたらと気になり、電車の中で動揺している俺をみた倉井が乾いた笑いを見せた。

好きなタイプ……それは今までにない質問である。男同士でも恋バナというものはした事がある。しかし、タイプ的なことは俺は一方的に話したことなど無かったのだ。

こうゆう場合、どんな返答が倉井にとって望ましいのか。それは神のみぞ知るだろう。
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