spicy◇candy
授業再開の中、俺は情けなくジャージでノート板書をしていた。真紀が真面目に事情を、みんなに話してくれたおかげで、俺はなんの攻めも受けずにすんだ。

真紀の全力さが温もりとなったおかげで、友情の修復と共に俺は気持ちを持ち直す事が出来た。こんな時でも彼は彼。仲直りが得意だなんてずるいと思うが、流石に今回は妬んだり呆れると言った気持ちは不思議と湧かなかった。


ああ、あと一人解決していない人物を隣に置いていると心残りな事を、後から思い出した。

自分の捻れた記憶を憎みたいと思うと同時に倉井の存在感のなさに、ついため息を漏らした。
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