spicy◇candy
えっ。今の二言目って……俺は胸のうちにスッと芯が通った気がした。確かに期待の意を示している言葉だったような……

俺は半信半疑で大崎先生の瞳を見つめた。彼はいつの間にか、切なげに夕空に視点を置いていた。でも本当にぼんやりと宙に視覚を投げているだけで、部活終了後も、先生はあまり俺達と会話をしなかった。

これには、真紀も武都先輩も気になっていたらしく、部室ではその話題で持ち切りだった。

「真紀、先生の事なんか知ってるか?元気ないみたいだが」
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