spicy◇candy
藤谷は、あの脳内花畑の1面が微塵も感じられなくなっていた。そのせいか、物静かで倉井のようなおとなしさをまとってきたように見える。
それほどまでに先生+親との喧嘩が持ちこたえたのだろう。明かりを付けると、二人きりの空間が、仕上がったかのような空気に即座に変換された。
制服姿の俺とコイツは、どちらからともなく会話が出てこなくて気まずさの真骨頂にいた。これが女子とのお泊まり。いくら女友達とはいえ、初めて部屋に男子以外を連れ込んだのだから。
その空気を破ったのは、藤谷の携帯から流れた、唐突な通話音だった。
それほどまでに先生+親との喧嘩が持ちこたえたのだろう。明かりを付けると、二人きりの空間が、仕上がったかのような空気に即座に変換された。
制服姿の俺とコイツは、どちらからともなく会話が出てこなくて気まずさの真骨頂にいた。これが女子とのお泊まり。いくら女友達とはいえ、初めて部屋に男子以外を連れ込んだのだから。
その空気を破ったのは、藤谷の携帯から流れた、唐突な通話音だった。