spicy◇candy
「雄大は所詮これレベルだけど、私からのプレゼント。受け取らないと許さないから」

俗に言うツンデレで、藤谷はそっぽを向いた。俺は指輪をまじまじと見つめた。おもちゃなのか、本物なのかわからない。

流石に数万円の指輪など、バイトもしていない女子高生の藤谷に買えるわけがない。おもちゃなんだろ?俺は心の中で質問した。

「言っとくけど。これ母さんが譲ってくれた本物の指輪。うちのバカ父親は、もういいって言ったからくれたの」

心のうちを見透かされた事、そして本気の指輪だった事に驚きを隠せなかった。
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