爆発まで残り5分となりました



「眠い……」


朱美が目を擦りながらウロウロしている隣で、轍が、私たちに話しかけてきた。



「さぁて、お二人さん。イチャイチャタイムは楽しめたかな?」



い、イチャイチャ?



訳がわからずにいると、悠真がにやっと笑みを浮かべて、轍の頭をつついた。




「轍、お前こそ、霧雨と夢の中で二人っきりだっただろ」



「……残念ながら、寝顔しか見られませんでしたよ!フン!」



「え?」



見られなかった?



ポカンとしている私を見て、悠真がさらに笑顔になる。



「何……夏仍、知らなかったの?轍は霧雨の事が、す────」



す…………?



間一髪、というところで、轍が割り込んできた。
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