爆発まで残り5分となりました
「何にもない、か。……先に誰かが見つけたのかな?ヒントカードとか」
「あぁ、そうかも」
悠真は頷いた。「けど」と、朱美が首をかしげる。
「何か引っ掛かるんだよね……」
「上に仕掛けがないってこと?」
轍が腕を組んで、天井をを隅から隅まで見渡した。
「うん……そうなる」
しばらく沈黙が流れて、悠真が辛そうに言った。
「ていうか、そろそろ戻っていい?俺、何つーか……あんまりここにいたくないんだよな。頭痛いし」
「そうだね……一旦戻ろう」
来た道を引き返して、私達はまた廊下に戻る。それにしても……矢印って……
「あれ?そういや、放送は?」
轍が言った一言で、皆の足が止まった。