爆発まで残り5分となりました


「…………ホントだ。まだ聞いてない。朱美は、聞いた?」



と、私が聞くと、



「ううん。アタシも……聞いてない」



朱美も首を横に振った。


───放送が流れないって……こと?




「私達……聞き逃したの?」



「いや……そんなはずないだろ。俺だってまだ聞いてない、放送なんて───」



轍が焦ったように答えたその時だった。








キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイィィィッッッッ!!!








「っ……!!」



近くに設置されていたスピーカーから、大音量の不可解な音が流れた。


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