爆発まで残り5分となりました
最初から、ずっと気になっていたけど、誰も触れなかったこと。
このゲームの、【主催者】のこと。
誰がやっていて、どんな目的で、この学校の、この日……卒業式を選んだのか。
でも、確かめるのも怖かった。
たった今、この時まで気づかないふりを続けてきても、もう、ここで終わり。
放送室の謎に、私達は踏み込んでしまった。
「夏仍は下がってろ……俺が行く」
「……でもっ」
悠真が死んじゃったら……私はどうしたらいいの?……そんなの、嫌だよ。
悠真は、ふっと鼻で笑ってから、ポリポリと頭を掻いた。
「大丈夫だって。つーか、お前、危険な目に遭ってばっかじゃん」
「悠真……」
優しい笑顔がこちらを向いて、心臓はますます速く鼓動を打つ。