爆発まで残り5分となりました
「そういうところはカッコいいのになぁ」
轍がすかさずにやけて突っ込んだので、悠真は不機嫌そうな顔で「うっせー」と小さく言う。
「じゃあ、開けるぞ」
「うん……」
四人のなかに緊張が走り、私は見守るようにして悠真を見る。
穴があくほど、黒い制服の後ろ姿を見て、瞬きをすると。
次の瞬間────
『ガァン』と、悠真の手によって、扉が勢いよく開いた。
「は?……なんで」
悠真の驚いたような声に続いて、朱美の悲鳴が聞こえる。
私は目を開いて、一瞬、今が現実なのかどうかがわからなくなった。
そこに広がっていた光景に、思わず息を呑んだ。