爆発まで残り5分となりました
「どうしたの?」と朱美が問いかけると、悠真は首を横に振って、扉から離れた。
「……中、先にどっかのグループが入ったみたいだぜ。明かりもついてるし」
「鍵……掛かってるの?」
私が聞くと、悠真はこくりと頷く。
「ああ。……さすがに譲ってもらうってのもアレだし、他をあたろう」
確かに……。ドアの奥で、人影が動いていたのが見えた。
押し掛けて……パニックにさせるのは良くないよね、やっぱり。
悠真もそれが分かっているから、しつこくノックをしたりしなかったんだ。
「佐山は、大丈夫?こっから動いても」
「うん。……でも、やっぱり特別教室の方がいいかな?クラスより」
何だか偉そうなことを言ってるなぁ、私……。轍も若干、迷っているように見えた。
「そうだなぁ……さっきから、爆発してんのは、クラスばっかりだし。でも、次からは特別教室を狙われるかもしれないし……う~ん……」