爆発まで残り5分となりました
「……うわ、マジで置いてある」
轍が思い扉を開けて武道館にはいると、呆れたように呟いた。
当然のように、武道館の真ん中には、派手な色のコードの目立った機械がある。
爆弾……ってぐらい、誰が見ても分かる。
「じゃあ、作戦会議始めまーす」
サブバックからひったくるようにして、丸めた筒状の紙を取ると、床の上に広げる。
見ると、それは校舎の見取り図だった。
ていうかこんなもの、悠真は一体どこから持ってきたんだろう。
轍もそれを察したのか、頭をかかえて引きぎみに言った。
「ゲッ……悠真、またどっかの廊下のやつ、破ってきたんだろ」
「いいだろ。誰も使わねーんだし」
破って自分の物にして使うっていう発想……斬新だなあ。