爆発まで残り5分となりました
「数からして、午前中に爆発した教室だな」
トントンと地図に載っている教室と見比べながら、轍が考え込む。
「確か、その後は二年四組、三組、一年三組……じゃなかったっけ」
朱美がそう呟いた途端、私を含めた三人の目が、大きくなった。
「え、何?」とキョトンとする朱美に対して、悠真がポカンと口を開けながら言う。
「霧雨、記憶力やべぇな」
「……バカじゃあるまいし、それぐらい覚えてます」
う"っ……、私も覚えてないのに。
やっぱり、こういうのは覚えておくべきなんだ……と、後になって、思う。
俺は馬鹿じゃないし、と言わんばかりに、悠真が眉毛をピクピクさせていた。
「ここと、ここと……で、ここ。こんだけ爆発したんだけど。何か形とか暗号とか、見つからない?」
轍は胡座をかいて、地図を見ている。