爆発まで残り5分となりました
「そんなに怖く見えてた?」
「うん」と男子二人が同時に呟いたので、私も朱美も笑ってしまった。
「……そっかぁ」
このゲームが終わったら、か。
私はそんな前向きな考えが出来てなかったな……。何ていうか、死ぬ前提で……みたいな。
「夏仍」
悠真に名前を呼ばれて、ピクリと肩が動いた。
「なに?」
ガタガタと、急に風で窓が揺れた音がして、危うく悲鳴をあげそうになる。
何も感じないふりをして、返事を待ったけど。悠真は何も言わなかった。
しばらく沈黙が続き、悠真が独り言のように、「んー」と唸った。
「……やっぱり今のなし」
「何それ」