爆発まで残り5分となりました
悠真が腕を組んで頷いて、無邪気な笑顔を浮かべている。
二人と話が終わったのか、悠真が私の方に笑顔で振り返った、その時。
「な?夏仍も、そう思……」
ポロリ、と何かが頬を伝った。
「…………夏仍?」
指の腹で拭ってみると、それは水のように透明で、窓から零れた光で反射している。
おかしい、な?
どうして、私……泣いて──
「ごめ……ん。なんか……分かんないけど……勝手に。……おかしいよね……っ」
「お前、今日で何回泣いてんだよ。……泣き虫」
悠真がふっと微笑んで、私の頭を優しく撫でる。
温かくて大きな手は、心なかにまで入り込んでくる。……やっぱり……そうなんだ。
私は、きっと……悠真のことが……───。