爆発まで残り5分となりました
時計を見ると、十八分──まだ、退場まで七分もあった。
ドンッ!!
何かが激しくドアにぶつかる音がして、さらに声は大きくなる。
「お願い……っ、誰かぁっ!!!」
ドンドンドン!
ドンドンドンドンッ!!
誰かが、ドアを破るような勢いで叩き続けている。どういうこと?……何があったの?
「ッ……お前らはここにいろ!俺が見てくる」
悠真が声を張り、すぐに駆け出す。
「待って!!一人じゃ危険だよ……」
ひき止めようとするけど、悠真は何故か首を横に振る。
「俺なら大丈夫だから。心配すんなって。───すぐに帰ってくる」
「だって……時間はあと七分しか──」
……言い終わる前に、悠真はいなくなっていた。