爆発まで残り5分となりました


それなら話が早いです、とホッとした表情を見せた松崎さんだけど、すぐに、その表情(かお)は険しいものに変わる。




「実は、私も訳あって、先程二回使わせていただきました。でも、一回目にヒントカードについて聞いたんですが……」




そこで一旦話を切ると、松崎さんは、視線を斜め前の床に向けた。




「……最初の三階の騒ぎで、発見されたと言われていた二枚のカードは、すでに爆発により、それを持っていたグループと共に、


──消えてしまったそうなんです」



「えッ!?」




思わず四人の声が重なった。



ヒントカードはそれを持っていたグループごと、消えた。それって……


主催者が、ヒントカードを持っているグループを優先的に狙っているってこと?




言いにくそうに顔を歪めて、松崎さんが封筒の乗った手を伸ばす。




「これが、三つ目の────

最後のヒントカードです」
< 204 / 674 >

この作品をシェア

pagetop