爆発まで残り5分となりました


悠真の顔が焦りに変わる。



もしかしたら……これを受けとれば、生き残るヒントが書かれているかもしれない。



けど、もしそれで、私たちの死が確定してしまったとしたら───。




「どうしてかは分かりませんが、このカードを見つけた私達は、まだ生き残っています」



松崎さんはゆっくり続ける。



「別に、悠真さんのチームを殺したい訳ではないんです……内容を確認して、私に返しても構いません。このカードを持って、殺されるか分からない私達のチームを、助けてほしい訳でもありません……」



「……松崎さん」



手にのせられた封筒から、白色の綺麗なカードを取り出して見せる。



内容の書いてある面を伏せて、松崎さんは、地面にそれを置いた。




「そのカードのこと。知っているのは、まだ私のチームだけなんです。……だから、もし私達がこのカードを持ち続けて殺されて、悠真さん達が殺されなかったとしたら……せめて、生き残る上でも、内容を知ったという有利な立場に立っていてほしいんです」


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