爆発まで残り5分となりました
私はハッとして、皆に聞こえるように声を張り上げた。
「早く知らせに行かないと!ここに来るまでに、見てきたけど、この教室には、もうグループが入ってた!」
机に伏せていた悠真の体がぴくんと跳ねて、すぐさま起き上がる。
「はぁ!?なら、早く知らせないと……そいつらの命が危ないだろ!」
「えっ!?ど、どうするの!?」
「無理に行っても出てきてくれないし……少人数で行くのも危険だし……」
皆がオロオロしているなか、私は一人、椅子を引いて立ち上がる。
そして、
「私が行く」
私がそう言うと、三人の動きが、ピタッとその場で静止した。
「私が説得してくる」
辺りが静まり返って、私の声だけがすっと耳に入ってきた。