爆発まで残り5分となりました
お母さんは力持ちじゃないから、ランドセルを持ってくれない。
なんてことだぁ。これじゃあ、スキップも出来ないよ……。
「ランドセル嫌いぃ」
「じゃあ、これからはお母さんの鞄を持ってくれるの?それよりもっと重いけど」
そう言って、お母さんは私のランドセルの上に、鞄を乗せようとする。
うわわわわわわわっ!
いやだぁ!
「いーやっ!それはいやだっ!」
私がランドセルを振りまくると、お母さんは「嘘、嘘だから」と、私の頭を撫でた。
ぶぅん、ぶぅんと体が振り回される。
私がお母さんの体にぶつかると、それでなにかを思い出したのか、お母さんが私の目線の高さに合わせてしゃがんだ。
「今日ね、夜にお父さんが帰ってくるの。
もしかしたら、一緒に寝られるかもね」