爆発まで残り5分となりました
え?え!?
ええええええええええっ!?
「やったぁっ!!ほ、ほんとうに!?お父さん、帰ってくるのぉっ!?」
「本当だって。それとも、夏仍にはお母さんが嘘つきに見えるのかな?」
青空の下、両隣を家に囲まれた一本道。
私は、太陽に負けないぐらいの笑顔を作って、お母さんに見せた。
「ううん。天使みたいにみえる!」
「大袈裟ね。まぁ、嬉しいけど」
「お、お、げさ?」
意味が分からず、とりあえずリピートしてみる。
「天使の方が可愛いってことよ」
「違うっ、お母さんの方がべっぴんさんだよぉっ。可愛いんだよぉっ」
お母さんの手は温かかった。
春の日差しのように、柔らかくて。