爆発まで残り5分となりました

悠真は私の前に手を出して、下手くそな作り笑いを浮かべた。




「俺は……どうしたらいいかな？」




轍も朱美も、後ろでずっと、私たちを見ている。……私は、逆らえないよ。



信じても、信じきることが、出来ない。




そんな私に、悠真は手を差しのべてくれた。……ずっと、悠真が……好きだったんだ。





いつで出逢ったのかも、正確には覚えてないけど。幼い私も、きっと。


悠真のことが、好きになってしまったから───。





「ずっと……となりに、いて……」




涙ながらに答えると、悠真は私の頭に手をのせて、ゆっくりと撫でた。




「そっか。……なら、約束しよう。俺のとなりにもちゃんと、いてくれるよな？」



「うん……」



──信じるよ。……約束も、皆も。