爆発まで残り5分となりました
階段を下り、生徒玄関前の扉の前。
──ここじゃない。後ろにいる。
聞こえたかも分からないような、誰かの声に従いながら、私は振り返った。
そしてやっと、私は理解した。
今では多少しか使われていない、地下の技術室。真っ暗闇のなかで、ドアが微かに開いていたことに気づく。
今では新しい技術室が出来て、物置場になっている教室。
三段ほど、小さな段差を下りると、地面は固いコンクリートになっていた。
技術室の扉は非常に重く、固い。
ぐっと力をいれて手前に引いくと、「ギィィ」と変な音を出しながら、扉がゆっくりと開いた。
「……」
……ここに、いるのかな。