爆発まで残り5分となりました


きつく抱かないと、私は大声をあげてしまいそうだった。叫んでしまいそうだった。



だって、悠真が死ぬ理由なんて、どこにも無くて───存在しなかったんだから。





「なぁ、教えてくれよ……っ。夏仍……ぉ、ああぁあああぁ……っ」




「……悠真……っ、泣かないで……」







波瀬悠真は、この世にはもういない。




このゲームに参加したのは、自分の復讐を果たすためだった。



もちろん、殺された相手は汐見さんの兄であり、それをそそのかした人物でもあった。



一回目の復讐。同じチームに汐見さんを入れて、なんとかして殺そうと試みたけれど、汐見さんと意気投合してしまい。



悠真達は二度目の復讐として、私の学校を選んで、偶然、私のチームに入ったという。




そして、このゲームが始まる少し前から、汐見さんに、ある変化があったという。
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