爆発まで残り5分となりました
「ご、五個しかないの?」
そして、私達がここに来る前、事前に【壁掛けの電話】で調べたことは、二つ。
一つ目は、生徒の人数。
「さっき電話で聞いた通り、人数もあと二十人だ。って言っても、生き残るのは……決まってるけどな」
残る人数は二十人。───殺される人数は、きっと、十五人。
私達がここにいる限り、もう、誰も助かることはない。もちろん、私達に助けられることも、ないだろう。
そして二つ目は、校舎の事。
学校の敷地の外がどうなっているのか、というのは、悠真も汐見さんも知らなかった。
【壁掛けの電話】を使うと、見えない防音壁がある……とか、難しいことを言っていた。
そのせいで、携帯の電波も遮断されているし、爆発が起きても、誰も気づかないのだろう。