爆発まで残り5分となりました
柚希のためにも、今までに死んでしまった人達のためにも。
そして、私のためにも。
「リーダーがショボくれてると、なんかテンション落ちるよね」
突然、朱美がため息混じりにそう口にした。「え?」と、悠真が聞くと。
「波瀬くんが命令してくれなきゃ、アタシ達は動けないの」
と、恥ずかしそうに答えた。
それに付け加えるようにして、轍が悠真の背中をぼんっと叩いた。
「そうだぜ。さっさとこんなゲーム終わらせて帰ろうぜ!」
「轍……」
悠真は困ったように笑う。
その笑みには安堵が混ざり、いつも通りの優しい笑顔に変わっていた。