爆発まで残り5分となりました
「分かった。……ただし、俺が合図したら、これを持って一斉に逃げろよ」
悠真がそう言って、なにかをポケットから取り出した。
それは前に一度、一人の女子生徒から貰ったもの。白色の、カード。
「これ……って、ヒントカード?」
私が聞くと、悠真は頷く。
「出口の鍵みたいなもんだよ。一様、轍に預けておく。三人でこれを持って、昇降口から出るんだ」
カードを貰った轍は、不思議そうにカードをじいっと見ていた。
そしてその後、悠真の指示で廊下に出ることになった。
汐見さんのお兄さんが来る。そして、そこで決着がつく頃には、私達は校舎から出ているだろう。
……思い返せば、本当に色々あったな。