爆発まで残り5分となりました
でも、正直どうでもいいことだ。ハチマキの色なんて。


先生の言葉の意図も分からないまま、私は「青」のハチマキをポケットにいれた。





それからは普段通り。長い長い先生の話を聞くふりをして、居眠りする男子を見ていた。



赤、黄色、緑、青、紫。ざっと見たところ、その色に別れている。



黒板の隣の掲示板。



一人一枚書いた日めくりカレンダーには、『明日は卒業式!!』と先生の書いた文字が刻まれていた。



でも、ハチマキって何でだろう。まだ胸につける花の飾りなら分かるけど。



よりによって気合いを入れるハチマキだなんて……先生もとうとうおかしくなったのかな。



先生の話が終わる頃には、皆ハチマキをしまってぼんやりと空を眺めていた。






その日の夜。



私は柚希とメールでやりとりをしていた。まあ、ほぼハチマキの事だったけど。


柚希から、新しいメールが届く。
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