爆発まで残り5分となりました
「……どうしたの?」
と、私が聞くと、悠真が恥ずかしそうに頭をかいて、聞いてきた。
「……いや。なんとなく…………気分転換に、っつーか……散歩しない?」
「散歩?」と、目を真ん丸にして訊くと、「悪いかよ」と口を尖らせて返された。
まあ、いいか。
最後くらいは…………私も。
「じゃあ、私が案内してあげるね」
「ああ。頼む」
どこか弱々しい笑顔が、引っ掛かった。
悠真はこの町に来て、この学校でゲームをして、何を思ったのだろう。
早く成仏したいと思ったのだろうか。それとも、まだここにいたいと思ったのだろうか。……ううん、たぶん。
「ここにいたい」は、無いよね。