爆発まで残り5分となりました
ホーホー、と鳩が鳴いている。
公園が近くにあって、時計はもう少し近づけば見えそうだった。
どこにいけばいいのか分からない。案内人が道に迷うなんて、私は馬鹿だ。
先頭に立っていると、一人になっている気がして、案外怖かった。
悠真の隣を歩きたいところだけど、さすがに外の道を二人で並んで歩くのは恥ずかしい。
「……ご、ごめん。道、迷って……分かんなくなっちゃった」
前をキョロキョロと見ながら言う。
少しでも目印になるようなものがあれば、分かるかもしれないのに。
「どうしよう。……なんか、気付いたら知らない道に出てた……らしくて」
不安になってきた。ついさっきまで感じていた温かさなんて、とうの昔に吹き飛んでしまったようだ。
次第に足も、声も震え出す。目には涙が滲んで、怖くてたまらなかった。