年下でもいいですか?
彼女を誘ってしまった…
嬉しいけど恥ずかしいような、帰り支度をしながらも顔がにやついてしまう。

そう言えば、有休明けに部下に誘うといったが、
話していると、大勢は苦手なのでとか言ってたっけ。
無理辞してもいけないから、今度やんわりと顔出しだけで良いと言ってみようかな。

そんなことよりも明後日。
ネクタイだけ変えようか、同じのでいいのか…
変えたら意識していると思われないだろうか…
などと考えたらきりがない。

相談……なんて出来るはずもない。
何だか知られたくなくて。

俺は中学生の恋愛か?ってくらい緊張していた。
と同時に良いことも思い付いた。

明後日の作戦?を念入りに考えながら帰路に付く。

風呂に入っていても、自分の顔がにやにやしているのが自分でもわかる。

作戦といってもすごく簡単なことだ。

夕方近くまで会社にいて、基本の五時に上がれる事は滅多にないため、
4時過ぎに打ち合わせとでも言ってそのまま直帰にすればよし。

営業のやつなんかたまにデートとかしてるし、今回は多目に見てくれ!!!

速攻家に帰って、風呂に入って私服に着替える。

この前偶然とはいえ、彼女にあった時に着ていた服装は意外にもカジュアルな感じだった。
会社が制服のため、毎回どんな格好をしているのか分からないけど、
もし、彼女が綺麗系で来ても良いように、ジャケットはいるだろう。
スーツよりも固くならないようにとクローゼットを漁る。

髪は切ったばかりだから大丈夫として、服もインナーから決めていく。
何だか、初デートみたいでワクワクする。

木曜日は作戦決行のために、鬼のごとく仕事を進め、
なんの問題もなく遂に金曜日。

朝から早く夕方にならないかと、イライラしつつも彼女を何度も見てしまう。

昼に相変わらず勘の良い野崎に質問攻めにあったが上の空で
遂に夕方。
ボードに直帰の書き込みをして会社を出る。

ここまでは順調だ。
神様。居たならありがとう!!
と家路を目指す。
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