年下でもいいですか?
駅につくと、ちょうど市川が改札前にいたので声をかける。

「おはよ。
昨日はありがとな」

「うちも子供まで遊んでもらって悪かったな。
で?初めての夜は?」

「俺寝ちゃったからなにもないよ......」

「馬鹿なのか?」

「馬鹿でもなんでもいい......俺、朝めっちゃくちゃ後悔したもんなぁ。
そういえば、ここって定期すぐできるのか?」

「半日はかかる。
帰りにでも定期購入のやつかいておけば朝にはできてる。
俺もそうだったから。

あと、お前達の引っ越し先と通勤の変更書類出してくれ」

「固定電話も変えたんだ。
まとめてするよ」

「昼に書類持っていくから、食堂来いよ?」

「行くけどなんでいちいち聞くわけ?」

「ほら、弁当だったらと思ってさ。」

「それはない。
毎回社食に行けるわけでもないし、取引先に出たら食えないこともあるからな...
こういうときの立ち食いうどんは早くて安くて助かるわ」

「言ってることがおっさんになってきたなー」

会社へは今までよりも時間は掛かるかとも思ったが、
そうでもなかったので安心した。

「おっさんにもなるさ。
でも、もっと時間かかると思ったんだけど、以外に早くつくのな」

「ここからゆっくり歩いても会社まで15分。
いい運動にはなるぞ?」

「運動不足だけはヤバイからな。
朝もご飯ちゃんと作ってくれててさ、
洗濯も済んでるんだよ。
まだ無理はしてほしくないんだけど」
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