年下でもいいですか?
会議や書類整理に接待。

今はまだ季節は夏だからいいものの、冬だったらキツイかもなー
何て思っていると、死んだ魚のような目をした長谷川が外回りから戻ってきて
「飯食った?」と一言。

「もうそんな時間か…社食行くか?」

「いや、少し出れるなら久しぶりに外でどうだ?」

「いいよ。」と席をたつ。
外って事は大体なんかあった証拠。
長い付き合いだから行動で予想はできるが、
仕事のトラブルだけはやめてくれ!!!

「そこの洋食屋で良いか?」

「あぁ」

冷たいおしぼりと水が運ばれ、ひんやりとした冷たさに一息ついていると

「あのさぁ、俺…」

「何だよ?改まって…気持ち悪いぞ」

「…気持ち悪いって言われた」

「あ…すまん」

「そうじゃなくて!
彼女に気持ち悪いって言われたんだよ。」

「は?」

「最近忙しかっただろ。んで、デートしてくれないだの
最近修ちゃん冷たいだの、結婚するつもりあるの?だの…うるさいから昨日会ったわけよ」

「で?」

「でだな、結婚はまだ考えてないって伝えたんだよ。
冷たいって思われてたのは、外回りばっかでバテてたのもあるけど言い訳したくなくて
仕事が忙しかったて言ったらさ、
[私より仕事なんだ!!男って仕事って言えば良いと思ってるんだから!]って水ぶっかけられたわ」

ある意味吹き出しそうになったが、

「確かに忙しかったもんな。」

「だろ?
そしたらさ、親に会ってくれって...」
頭を抱え込みながら項垂れる長谷川。

「…とりあえず飯食って考えようか。」

「だな…」

黙々と食事を摂りながら、自分もこんな経験するんだろうかと考えてみる。
大学時代に就職の為に別れた彼女は居る。
理由は単純で、俺は今の会社から早い段階で内定を貰っていた事と、アルバイトをさせて貰っていたことから、
就職をやめるつもりもなく
自宅ではなく会社近くのアパートを借りて独り暮らしすると決めてたし、
親も俺が決めたことだからと反対もしなかった。

彼女は勿論自分も住むものだと思って話してきたが、
すでに決めていたアパートから、彼女の就職先までは遠いからと断ったら
勝手に決めたのが悪いと喧嘩になり別れた。
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